この3つの取り組みに加え、『基本的な勤務時間や働き方の改善』、『残業手当』、『賞与の支給』など『当たり前のこと』を整えた結果、社員数を増やすことができ、離職率も下げることができました。今では、女性スタッフが全体の8割を占め、ほとんどが30〜40代の子育て中のママさんです。社内の雰囲気が良い方向に変化したことで人数が増え、急な休みも取りやすくなったことが大きな要因だと思います。 新たなスタッフが入ってくるだけでなく、定着してもらうことが大切です。これらの取り組みは社内全体で継続させていくことの重要性を感じています。

創業当初は作ったオリジナルパーツを国内で販売することがメインでしたが、スマートフォンが世の中に普及したことがきっかけで、一気に事業のグローバル化が進みました。SNSを通じて、海外の業者からダイレクトメッセージで連絡がくるようになりました。弊社のことや扱っている商品の情報を手軽に海外の人が知ることができるようになり、いきなり「会社に行ってもいいか？」とタイの方が来社されたこともありました。自分が作ったパーツが備わった車が海外で走るなんて、夢のまた夢だったので本当に大きな出来事でした。弊社が主にハイエースを中心としたパーツを取り扱っているので、海外の中でもハイエースが人気のタイ、香港、フィリピン、シンガポール、マレーシアなど東南アジア圏で自社商品を販売することができています。国外でも多くのファンを獲得することができたのは、間違いなくスマートフォンの普及のおかげです。 また、近年の少子化や車の自動化、さまざまな安全装置の導入に伴い、パーツ事業は大きな転機を迎えつつあります。衝突防止のセンサーの搭載などが増えることで、今後は認証工場以外は触れなくなるなど、カスタムに制限が増え、我々の業態は厳しくなるだろうと考えています。今後は2021年に開始したインバウンド事業者向けの「エルレンタカー」のサービス事業や、円安を追い風に海外の代理店への自社ブランドのパーツ販売により力を入れていきたいと思っています。